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2008年6月20日金曜日

症状について

生死にかかわるような強い恐怖体験の直後から「自分が自分でないような感じ」「出来事がよく思い出せない」「ちょっとしたことにビクビクしたり心臓がドキドキする」「全身に力が入らない」などといった症状が現れることがあります。

また逆に、傍から見ると、妙に元気で、高揚した精神状態になることもあります。
これは「恐怖体験をなかったことにしようとする」心の防御反応で、急性ストレス反応といいます。
この反応は数日間で消失しますが、その後、PTSDの症状が現れることがあります。
PTSDの症状には下記のようなものがあります。

■体験が繰り返し思い出される(フラッシュバック)
思い出したくないのに、何度も出来事の情景が浮かんできたり、音声となって聞こえてきたりします。
これらが繰り返し起こるため、苦痛を覚えます。

■不眠・繰り返し悪夢を見る
出来事を思い出してしまい寝付けない、恐怖体験が夢に出て目が覚める、繰り返し同じ夢を見て、恐怖を感じる。

また、犯罪やひどいいじめに遭遇した場合では、電気を消すと暗闇から加害者が現れるような気がして怖くて眠れないといった症状も現れます。

■感情がないような気がする
大変な出来事に遭遇したのに、妙に冷静で、涙も出ない。自分でも変だと思うのに、淡々としている。現実感がなくなり、目の前の情景が映画のスクリーンの中で展開されているような感覚になる。
また、集中力が低下したり怒りっぽくなることもあり、人によってはこれらの症状だけが強く現れ、一種のうつ病として、慢性的に経過することもあります。

■出来事が思い出せない(解離)
体験した出来事が強烈であればあるほど、その時の状況が思い出せない、あるいは一部を思い出せないことがあります。こうした症状は、出来事の後半年以内に起こることが多いといわれていますが、人によっては何年も経過した後(潜伏期)に現れることもあります(遅発性PTSD)。

また、子供の場合、トラウマになった出来事を、誘拐ごっこや小動物を虐待するなど、日常の遊びの中で表現することがあります。